テレビ、音楽、インターネット

テレビ、音楽、インターネットについてだべります

打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか。を観て、大根仁さんの “再構成力” の高さを改めて感じた話

打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか。

映画を観た直後の感想は、正直、どう話したらいいかわからない。でした。面白いか面白くないかで言ったら面白かったんですけど、これについて喋るには、なんかこれたぶん、大きな前提が自分には抜けてるなと思った感覚‥‥。

言ってしまえば、タイムリープものの青春冒険譚なんですよね。もしも、の選択肢を遡ってやり直していくことで、ボーイミーツガールが転がっていく。ただ、壮大なミッションがあるとか、強大な敵がいるとかではないわけで、万人ウケするかで言ったら全然そうじゃないんだろうなぁとは思いました。そういう意味で、人に強くオススメするほどかと言われると、う〜ん、と。

で、原作も観たことがなかったし、これは観てみたら、また何かしらの感想がうまれるのかなぁと。思ってインターネットしてたんですけど、このあたりの記事を読んで、腑に落ちた。

realsound.jp

news.walkerplus.com

それで、大根仁というひとは、再構成がめちゃめちゃ高いよなぁということを思い出した。原作モノのイメージが強いけれど、どれも映画やドラマとして、映像にするならどうするか。限られた時間に展開をどう収めてどのエピソードを切り取るか。そういう構成の力が凄く高いよなぁと思っていたし、逆に言えば、原作や文脈を知っているほど、やっぱり面白みが重層的になるよなぁ。もちろん、普通のエンタメとして観て面白いのが前提なのだけど。

『民生ボーイ』は初日に観て、こっちは原作もチェック済みなのだけど、その潔い映画向けアレンジの手腕が発揮されていて、色々な散らばる要素をひとつひとつ整理して、具象化してみせる天才さはよく出てました。映画先で観たんですけど、もちろん単体でも面白かったです。

あと、この映画レビューの解釈、面白かった。文脈に気付けるかどうか、というくだりは、「消費のクリエイティブ」をおすそ分けできてて素晴らしいなぁ。

ユリイカの大根さん特集も面白そうだったので買った。ゆっくり読もう。

久保みねヒャダが終わって悲しいけど、いいとも!イズムを感じられた話

久保みねヒャダこじらせナイト レギュラー放送最終回 / フジテレビ

始まりがあるものには、終わりがある。そして、テレビバラエティは、ドラマや映画と違って明確な区切りがなく、ある意味で残酷なものである。かつて、「笑っていいとも!」最終回で SMAP の中居さんは、そう語りました。その言葉が思い出される場面もありつつ、少し感傷的にもなったけれど、それでも、平熱の、レギュラーコーナーで終わったこの最終回は、「いいとも!」イズムを最も正当に継承する最後の番組、「久保みねヒャダ」らしいものだったと思いました。

前向きに考えよう、ということで、コンテンツとしての「こじらせナイト」を生き続けようとする姿勢が3人らしくて建設的で素敵だなと思いました。アルタでライブとかね、地方の公民館で、とかね。個人的には、豊島区の文化創造センターとかでやってほしいなぁ。久保先生も近いだろうし笑。投書しよう。いや、でも、ホント、こうして、なんらかのかたちで続けようとする姿勢は、視聴者として、ものをつくる者として、とても励まされるし、これまで応援、、というか、楽しみ続けてきて、面白がってきてよかったなぁと。救われる気持ちになりました。

この番組が終わることの功罪や、改編期恒例のフジテレビ批評みたいなものは、色々なところで、見られますし、やっぱりフジテレビ好きとしては思うところもありますけれども、究極的には、面白いコンテンツを面白がることしかできないと思っているので、これからも前向きにそうしていきたいと思います。とりあえず、最終回の特大号を楽しみにしておきます。

チャットモンチーのアイデンティティは橋本さんの唄だなぁと思った話

橋本絵莉子波多野裕文 / 橋本絵莉子波多野裕文

チャットモンチー橋本絵莉子さんと、People in the Box波多野裕文さんのデュオのデビューファーストアルバム。事前に公開されていた「トークトーク」から、こりゃすごいなぁと、思っていたんですけど、アルバム全編もえらいことになっていて。

デビュー当時から、チャットモンチーを一番好きなバンドのひとつとして挙げていたわたしですが、このアルバムを通じて、チャットモンチーっていうのはつまり、橋本絵莉子というひとの唄そのものなのだということを改めて感じることになりました。つまり、橋本絵莉子というひとが、詩を書き、唄うことが、チャットモンチーを構成する最小限の要素なのだなと。波多野さんという、いわば、そとのひとが曲を書くことでそれがクッキリと現れたのかなぁと感じました。曲というよりも、唄にフォーカスした、アコースティックな気分の曲が多かったのも、そう感じた理由のひとつなのかもなぁ。

タワレコメンはやっぱり信用できるなぁと思った話

Swimming in the Love E.P. / SHE IS SUMMER

TOWER RECORDS のバイヤーが毎月オススメを選ぶ「タワレコメン」ていう企画がありまして。お店に行くと、タワレコメンコーナーがあって、わたし、結構信用して定期的にチェックしてるんですね。で、「SHE IS SUMMER」もそこで知りました。

ふぇのたす」は気になってはいたものの、残念ながら観ることができずに解散してしまい。。いつまでも、あると思うなっていうやつですね。んで、「SHE IS SUMMER」、ちょうどよく聴ける気持ちよさがあるなぁと思いました。と、作曲のクレジットを見て納得。なんかようわからんけど、シティポップ界の HALCALI みたいになったらおもろいんじゃないかな。しらんけど。『君のせい Swimming ver.』がぬけ感あっていいですね。

そんなわけで、『ラブリー・フラストレーション』も買いました。ワンマンはソールドアウトっぽいですが、どっかのタイミングで観たい。また終わってしまう前に‥‥。

サカナクションのツアーを鹿児島で観て、チームサカナクションの凄まじさと幸せなライブを実感した話

サカナクション SAKANQUARIUM 2017 10th ANNIVERSARY TOUR at 鹿児島市民文化ホール

ポップカルチャーは世界を救う、と確かに感じられるライブでした。(B) や 6.1 ch を初めてやった幕張、(C) もそうだし、21.1 や RIJF 、SLS などなど行って、いろんなところでサカナクションを観てる系の人間なんですけれども。ここ1、2年はワンマン行ってなかった気がする。そんななかで、鹿児島での、ツアー。もともと、鹿児島は観光で行きたくて、でも旅行とかね、出不精なので、じゃあなんかのライブと掛け合わせてその時に行かないといけない口実を作るのが、いつもの旅行スタイルなんですけども。

ハッキリ言ってしまうと、幕張や Zepp でやっていることをパッケージングして全国をまわっているという面はあるのですけど、ただしそれは劣化版などでは決してなく、チームサカナクションとして限られた装備や環境の中で最大限できるパフォーマンスして、それが大歓声をもって迎え入れられている。東京のお客さんとはまた違った熱量でもって迎えられていて、「熱烈歓迎」ってあるじゃないですか。あれです。あのスターがおらが村に!みたいな捉え方もできなくはないですけど、そういうことを言いたいんじゃなくて。東京にいて、いろんなライブを観ていると、ちょっと感覚が麻痺するところもあるのかもしれないけど、日本や世界のどんなところにも、あるアーティストのことを好きでいる人はいて、そのファンとアーティスト同士がお互いに会いに行って、熱烈に迎え入れられ、パフォーマンスをする。そういう単純だけど、とても本質的なことを、混じりっけなしに感じられた、本当にいい経験でした。

これ以上幸せな空間って無いと思いました。正直言って感動しました。泣いた。

FANTASY CLUB に救われた話

FANTASY CLUB / tofubeats

目にする感想がだいたい、“OPEN YOUR HEART” がアルバムの中で重要な役割を果たしているというもので、それは確かにそうなのだけど、やっぱり私は『CHANT #1』に救われている。 このご時世に評価される人間の要素として「気づく」能力の高さというものがあると思っていて、空気を読むにも近しいんですけど、対人感受性が強いことが素晴らしい人材の要件として定義されがちだなぁと思うわけでありまして。別にそれは人事評価がどうだとか、そういう大げさなことじゃなくて、それこそ友達とイオンのフードコードでおしゃべりしているときのコミュニケーションでも多かれ少なかれ求められるものなのではないのかなと。仲間うちで、会社で、おうちで、磨耗していくのが、この世の人々の常なのではないかなと、思ったりするわけです。 そこへきて『CHANT #1』の これ以上もう気づかないでいい 君は というフレーズは 2017 年を生きる相当多くの人を救うだろうし、こういう時代感覚と暮らす人としての感覚が tofubeats さんのうたの素晴らしいところなのだなぁと改めて考えたりしました。そして、それは『SHOPPINGMALL』にも通じるところなのでありますが。

あとは、前々からライブで聴いていて大好きだった『THIS CITY』の音源化がとても嬉しかったですし、『WHAT YOU GOT』との流れも最高でした。おっしゃる通り、流れで聴くことで深みが一層増す一枚。

あ、REDBULL STUDIO TOKYO で行われたレコ発トークイベントに幸運にも当選しまして、聴かせていただいたアートワーク周りのお話も相当面白かったです。向こう側の景色が見えるブックレット。

ヨギーズの漂流がはじまった瞬間の音楽だなと思った

WAVES / Yogee New Waves

失礼ながら、第一印象は、サニーデイ・サービスでした。以前の対談や対バンが与えた影響もあったりするのだろうか、などと感じつつ、それにしてもやはり、このタイミングの Yogee New Waves でなくては出せない音楽が滲み出ているなぁと思いました。渋谷タワーで行われたインストアにも行ったのですが、めちゃめちゃ良くて、新しい何かが始まった感が。『HOW DO YOU FEEL?』はこれから『青春狂騒曲』のようなアンセムになっていくのだろうなぁ。 ブリッツとフジロックは行く予定なので楽しみ。SLS も日帰りで行こうかなぁ。一昨年のウォーターフロント、本当に素晴らしかったからなぁ。。